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金色の背徳 第44話

2009/04/20 21:28 

「あッ、おおッ……! はああ……ん!」
 背後から若い愛人に貫かれ、玲緒奈は思い切り喘いだ。
 午後三時を少し回った昼下がりである。出張帰りに社へも寄らず、駅に迎えに来ていた駿策とホテルへ直行したのだ。
「は、ううッ! あッ、い、いいわぁ!」
 シャワーを浴びた後、もつれ合うようにベッドに倒れこんだ。
 仕事は順調だとはいえ、不慣れな接待などでストレスが溜まりに溜まっている。久方ぶりの彼との蜜戯で、それらの垢を洗い流したい思いだった。
「やっぱりお前は最高だよ、玲緒奈!」
 くびれたウエストを掴んだ駿策の手に力がこもった。
「やっぱりって……、誰と比べてるのよォ! 繭美? ああッ……、そ、それとも涼子ォ?」
 白い枕に横顔を押し付け、喘ぎながらも彼女は皮肉を飛ばした。色香に満ち溢れたヒップを揺らし、さらなる快楽を求める。
「そんな言い方するなよ……。すべて、俺たち二人の未来のためさ……」
 玲緒奈をなだめるように、駿策の肉塊が蜜壷を深くえぐった。
「あッ、ううッ……ん!」
 小刻みな律動が、渇いていた女体を潤わせていく。これまで数え切れないほど抱かれた相手だが、わずかな嫉妬心が今日の彼女を昂ぶらせていた。
「わ、分かってるわ、よぉ……。で、でも許せないわッ!」
「何が、許せないんだ?」
 喘ぐ玲緒奈の背中に覆いかぶさり、駿策は耳元で聞いた。濃密な雄の吐息が、彼女の耳を柔らかく包み込む。
「……こ、こんなに気持ちいいこと、毎晩繭美にしてるんでしょう?」
 駿策に繭美を紹介し、結婚までさせるように仕向けたのは自分である。それでも彼が他の女を抱くことに納得できない、複雑な感情が残っていた。
「それがぁ……ん、許せないの、よォ……!」
 これまで何度も割り切ろうと考えてきたが、どうにも消し去ることができないしこりだった。
「だから埋め合わせしてるだろ、ほら!」
 熱い杭が凄い勢いでねじ込まれた。
「はッ! あッ、ああッ……! く、ふうッ! ま、まだ足りない、もっとよぉ!」
「まったく欲張りな奥様だよ、お前は」
 嬲るように言い、駿策は連続して打ち込んだ。
「ああッ! わ、あああッ! あッ、いいッ!」
 突き出したヒップの上の方から、ズンズンと快楽が注ぎ込まれる。背中に浮いた汗が、首筋や腋から乳房を伝い、乳首から滴り落ちていく。オイルを塗ったような輝きが、完熟の肉体を包んでいた。
「ま、まだよぉ、まだ足りないわぁ……」
 両手を一杯に伸ばしてベッドの両端を掴んだ。何かにつかまっていないと、快楽に押し流されそうなのだ。
「これで、どうだ!」
 蜜壷の入口まですうっと抜き、強烈な挿入と同時に玲緒奈のヒップを引き付けた。バシッという激しい音とともに、彼女の愛液が飛び散る。
「は、あッ、いいッ! す、すごい感触ぅ!」
 愛人の声援を受け、駿策は息を切らしながら激しい動きを続けた。その振動で、玲緒奈の双乳が悦んだように弾ける。三十五歳になった今でも、二十代の張りを失わない自慢の乳房だ。
「わ、あ、わあッ! ぐ、ううッ……んん! ああぁ、さ、最高ッ!」
 身体が二つに割れそうな恐怖と、狂おしいまでの快楽がねじり合って襲ってきた。妖艶なヒップをさらに高く突き上げると、彼の硬直が直角に突き刺さってくる。まるで槍で刺されたような、鋭い感覚がたまらなかった……。




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